銀製ピンズ
ピンズの材質は銅合金、ステンレス、鉄などの金属ですが、中には貴金属である「銀」で製作されるお客様もいらっしゃいます。もちろん銀製は、グレードアップされた製品として比較的に材料費や製作費を要しますが、それでもなぜ確かな意志を持って「銀」でピンバッジを製作するお客様が後を絶たないのでしょうか?
銀の歴史
金属中で可視光線の反射率が最も高い「銀」は非常に美しく輝き、その美しさは“白銀(しろがね)”と呼ばれるほど。また、通貨として使用される他、オリンピックの金メダルや銀メダルの材質にも使用されています(「純度1000分の925」の銀製とオリンピック憲章で定められています)。それはつまり「銀」という金属の性質や歴史に育まれた高価値感が反映された証なのかもしれません。また、銀イオンはバクテリアなどに対して強力な殺菌力を持ち、貴金属の中では比較的その化学変化に富んでいる特徴があります。古くから富裕層などで銀製の食器が使用されてきた背景には、高価である理由の他に、毒などへの化学変化による異変を逸早く察知する有用性を評価されたためだという説もあるようです。
銀製ピンズの価値とは?
ピンバッジの通常の材質である銅合金やステンレスや鉄と比べて、「銀」は硬度が軟らかく、加工することが難しいために、非常に高い“匠の技術”が要求されます。ピンバッジは海外で製作されることが一般的ですが、その加工の難しさのために銀製のピンズは必ず日本の職人が加工を施す国内製作となります。しかし、軟らかいために表現豊かで、細部までエッジの効いた表情を見せる「銀」は、高度で適切な加工によって極めて美しい仕上がりのピンバッチとして製作することが出来ます。また、「銀」は空気中の硫黄化合物に反応して表面が黒ずむなどのデリケートな性質があるために、ピンバッチや社章に仕上げる場合、特殊なメッキ(主にロジウムメッキ)加工を施して変色を防止します(この黒ずみは俗に「いぶし銀」と言われています)。磨けばまた元通りに輝きますが、放っておくと黒く変色してしまうのです。しかし、そうした「銀」の性質から「常に自分を磨いておきなさい」という寓意を込めて、銀製のピンズや社章を社員に贈る企業様もあるようです。こうしてお客様が贈るメッセージが、他のどこにもない唯一無二の付加価値となることこそ、オーダーメイドピンズの醍醐味と言えます。こうしたメッセージを私達にお伝えいただければ、お客様にとってより特別に価値のある銀製ピンバッジをお届けする事ができます。
銀製ピンズの仕上がり
【非常に細かい表現が可能】
左が銀製、右が銅合金の社章です。細かい部分の表現に差が見られます。銀製(左)の方が、登録商標を表す「R」のマークをつぶさずに明瞭に再現しています。また、ブルーの色入ありの画像「FACTORY」部分を見ると、銀製(左)の方がよりゴシック体の特徴である「角」を再現出来ています。
【美しいプレート表面】
プレート表面の磨きに差が見られます。磨きの技術は国内製作か海外製作で違います。銀製(左)の表面は均一に水平が保たれているのに対して、銅合金(右)は中央にかけて山なりになっているように見えます。銀製は必ず国内製作となるため美しいプレート表面に仕上がります。
【エッジが明瞭】
銀製(左)の方が「PINS FACTORY」の文字のエッジが立ち、くっきりとしているように見えます。
【刻印について】
裏面には銀製(左)の証である「SILVER」の刻印が入ります。