エッチング工法
エッチング工法の特徴
エッチング(etching)とは、化学反応によって人工的に金属を腐食させて凸凹を作る版面加工の技法で、腐食銅版画に利用されていることで知られています。その技法を利用して金属プレートにデザインを施してピンバッジを製作する方法がエッチング工法です。
金属を溶かして(腐食させて)成型するこの工法は、金属の凸凹で表現される線がとても柔らかく、版下デザインの線幅の通りに再現できるため、線そのものに表情があるデザインを表現するのに適しています。版下の絵(デザイン)を忠実に再現する、ということがこの工法の大きな特徴になります。
金属プレートを液体に浸けることで化学反応を促し、腐食させるエッチング工法ですが、実はこの液体に浸けている時間によって金属の凹凸の深さが変わります。したがって、あまりに細かい凸線があるデザインでは、その凸線が溶けて表現できない事があります。この辺の匙加減は職人の経験と感覚に因るために、事前の確認が必要となりますのでぜひご相談ください。
また“金型でプレスする”という工程がないため、金属プレートの破損を考慮した厚みとサイズを仕様設計に入れる必要がありません。そのためスタンププレス工法よりも金属プレート厚が薄く(最薄 0.8mm)、重量も軽いアイテムを製作する事が出来ます。ただし、金属プレートの縁に 0.6mm 以上の幅を必要としますので、縁幅を生かしたデザインもこの工法の特徴の一つと言えます。
スタンププレスとエッチング
どんなピンバッジに選ばれている?
店舗スタッフが身に着けるネームプレートに近い用途のバッジ、シンボルキャラクターやロゴマークを大きくしたいデザインのピンバッジなどに選ばれています。エッチング工法のメリットは金属板が薄いため「軽い」ことです。ピンバッチのサイズが大きくても重さを軽減したい場合に適しています。
エッチング工法で使われる主な着色方法
エッチング工法の着色にはソフトエナメルを使用します。透明エポキシ樹脂を表面に施すこともあり、その有無や量で質感が変わります。
ソフトエナメル
エポキシ樹脂で表面をコーティングした場合 エポキシ樹脂で表面をコーティングしない場合エポキシ樹脂がある場合とない場合の違い
実物のピンズで工法や着色の違いを実際にご覧いただけます
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※このセットにはインジェクション工法のサンプルは同梱されていません。